ロシア株式市場 反発。原油価格上昇を追い風に年初来高値を更新
16日のロシア株式市場は、反発。原油先物価格が史上最高値を更新したことを追い風に主力のエネルギー関連が上昇を牽引し、MICEX指数は一時1949.61と年初来高値を更新した。MICEX指数は週間ベースで8.25%と、年間で67.50%上昇した2006年以来の上昇幅となった。主力のルクオイル(LKOH)が4.31%高、鉄鋼最大手のセヴェルスタリ(CHMF)も4.45%と値を飛ばし、上場来高値を更新した。一方配当権利落ちとなったガスプロム・ネフチ(SIBN)は2.68%、上昇一服となったロシア統一電力システム(EESR)が2.24%の下落となった。MICEX指数は前日比2.56%高の1943.88で取引を終えた。一方RTS指数は一時2478.87の史上最高値を記録した後、2.77%高の2478.87で取引を終えている。
今週はMICEX指数での史上最高値(1970.46)更新がいよいよ視界に入ってきた。今月に入ってからの上昇ピッチの速さから一部で警戒感も出ているが、今回の上昇要因は原油価格上昇だけではなく、エネルギー関連減税という極め付きの好材料が背景なだけに大きな調整への期待は禁物だ。今のところプーチン首相のコメントだけを材料としているが、具体的な法案の内容次第では関連企業のバリュエーションが更に大きく上昇修正されるだけに、むしろ下落局面では買い遅れた向きの押し目買いが出て、調整幅は限定的なものとなろう。
ロシア最大の産金業者、ポリュス・ゴールド(PLZL)はこの2日で15.93%の上昇を演じている。NYの金価格がこの間2.26%の上昇に留まっている一方、特段の好材料が出ているわけではないので、さまざまな憶測を呼んでいる。ひとつは同社大株主(元の親会社であるノリリスク・ニッケル(GMKN)の大株主でもある)が株式購入を進めている、との見方。または株主総会前に特定の投資家が買増しを進めている、との見方。もうひとつは大株主が売却先を模索中、とされる銀生産でロシア一のポリメタル(PMTL 金の生産でも大手)の買収に名乗りを上げる、とする見方。いずれにしてもこの二日で過去一ヶ月の平均出来高の10倍の商いとなっており、誰かが買い増しを進めていることには間違いなさそうだ。
ポリュス・ゴールド(PLZL))
16日終値 1513.01ルーブル (前日比 7.06%高)
取引単位 1株 (約 6638円)
米国株 横ばい。原油価格上昇と消費者信頼感悪化が嫌気された一方、エネルギー関連が買われる。
NY株式市場は、横ばい。原油価格が史上最高値を更新し、5月のミシガン大学消費者信頼感指数が1980年6月以来の低水準となったことが嫌気され、小売株などが売られた。また証券最大手ゴールドマン・サックスがエネルギー価格上昇で小売り各社の業績が悪化するとの見方を示したことも小売株の売り材料となった。またメリルリンチが信用市場の悪化が業績の落ち込みにつながる可能性があるとして、有力地銀2行の投資判断を引き下げたことで金融株も下落した。一方、原油価格上昇を受け、エネルギー関連株が買われたことで、指数全体では横ばいとなった。ダウ工業株平均は前日比0.05%安の12986.80で取引を終えている。
債券市場では、原油価格が史上最高値を更新したほか、新規発行社債のヘッジ売りが入ったことで反落、金利は上昇した。
為替市場では、原油高と消費者信頼感悪化を受け、米ドルが主要通貨に対して下落した。欧州中央銀行総裁がインフレとの闘いで気を緩める余裕はないと発言したこともユーロの支援材料となった。
ニューヨーク原油先物 上昇。有力証券会社が価格見通しを上昇修正したことを好感
ニューヨーク原油先物は、上昇。証券最大手ゴールドマン・サックスが2008年後半の原油価格見通しを32%引き上げ、1バレル=141ドルとしたことを好感し、一時127.82ドルと史上最高値を更新した。ゴールドマンでは世界経済が3.8%拡大するのに対し、原油生産量の伸び率は1%程度に留まる見込み、として需給逼迫から第3四半期が135.30ドル、第4四半期が145.60ドルと予想している。1バレル=126ドル台後半で取引を終えている。
金先物は米ドルが下落し、原油価格が上昇したことでインフレヘッジの需要に続伸となった。
米有力証券会社リーマン・ブラザーズのアナリストは、過去1年の世界的な商品投資の急増が資産バブルを創出しており、年末までにバブルが崩壊する可能性が高いとの見方を示している。商品指数への投資が古典的なバブルの多くの必須要素を含んでいるとし、相場が調整局面に入る可能性がある、としている。商品指数への投資額は今年4月には2350億ドル(約24兆4565億円)と、2006年年初の約700億ドル(約24兆4565億円)から3.36倍に拡大した。ただ、リーマンでは商品相場は年末ごろに下落を始める可能性があるとみているものの、それまでの間に資金流入継続のため、商品の強気相場はさらに継続する可能性がある、としている。原油相場は、下落に向かう前に200ドルに達する可能性もあるとの見方を示している。