ロシア株専門の証券会社、ARUJI GATE証券(アルジゲート証券)

ロシア経済トピックス: 2007年11月

大手投資銀行のベアー・スターンズがロシア株の格付けを最後に引き上げ

2007年11月22日(木)付け

  世界大手投資銀行の一つであるベアー・スターンズが、ロシア市場に対する評価を見直したことが昨日明らかになった。同社のアナリストたちは、ロシアの政治リスクが低下したことを受けてロシア株の格付けを引き上げた。他の大手投資銀行では既に同様の引き上げ修正を終えているため、市場参加者たちは、今回のベアー・スターンズの決定をやや遅きに失したものとみなしている。同行アナリストの意見によると、投資家からの資金流入は年末になってようやく期待できるとしている。

  11月20日の火曜日、世界有数の投資銀行ベアー・スターンズがロシア株の格付けを「平均的市場」から「高平均的市場」まで引き上げた。「ロシアの政治リスクは6月以降縮小し、ゆるぎない経済成長を続けている。また、株価及び各指標はロシア株の魅力を裏付けている。プーチン大統領に、来年3月の次期大統領選後も大きな役割を演じる意欲があるということは我々にとって好都合である。」(ベアー・スターンズのアナリストレポートより)

  今年夏ベアー・スターンズでは、9年間継続している経済成長のデータを元に、ロシア株の格付け評価を「平均的市場」まで引き上げていた。しかし選挙前の政治リスクが拡大したために、ロシア取引所の各指数は発展途上国市場のみならず先進国からも遅れを取ることとなった。ロシア株式指数は9月までの世界の各指数と比較して「低パフォーマンス指数上位20位」の中に位置し、わずか1%の上昇率にとどまっていた。最も高い伸びを見せたのは、他のBRICs諸国である。インドのSENSEXは12%、ブラジルBOVESPAは23%、中国Shanghai Compositeは2倍増となった。

  「プーチン大統領が「統一ロシア」党のトップに立つ意志を表明してから状況は変わった。投資家の多くはこの表明から、成長の転機となった政策の継承性を確信することができた」と述べたのは投資会社Renaissance CapitalのOganesyan氏。市場が買いの兆候を受け、大手投資銀行ではロシア株の高い魅力について発表し始めた。特にドイチェバンク、シティグループ、ゴールドマン・サックスが評価を見直したため、投資家は株式投資規模を拡大した。結果、RTS指数は10月初めより既に12%の上昇を遂げている。

  しかし、投資銀行アナリストの楽観的な姿勢は、上昇を持続させるほど、十分なものではなかった。サブプライム危機に関して新たに発表された金融機関の損失によって、世界の主要指数がそれぞれ修正され、ロシア取引市場もマイナス影響を受けた。従って昨日(11月21日)の市場では今回の肯定的なニュースが注目を集めることは殆どなかった。昨日のMICEX指数は1.69%、RTS指数は1.3%下落した。

  「今回のベアー・スターンズのレポートは発表時期として、極めてタイミングが悪かった。市場は、銀行や貸付機関、証券会社が抱える問題に関する報道に対してより敏感に反応してしまう」との考えを述べているのは、Alfa CapitalのポートフォリオマネージャーKilin氏。その見解によると、数十億ドルの損失に伴い、アメリカの銀行では借入先に対する条件を厳しくし、その結果、住宅需要低下を引き起こすと考えているからである。住宅価格は、国民の物的安定度を計る指数の主要部分を成している。このような経過を考慮すれば、市場がすぐ反応することはないであろう。「今回のレポートは、この数ヶ月間の投資環境を反映したものとなった。しかし、他のマイナス影響を与える報道がある為に、発展途上国市場で運用されているファンドは資金の引き上げを続けている」とメリルリンチのアナリストTseplyaeva氏は述べている。

  一方で専門家たちは、海外の投資ファンドが新しいポートフォリオを作成しはじめる年末を間近に控えた時期だけに、同レポートによるポートフォリオへの影響が生じることを否定してはいない。「ポートフォリオ作成において外国人投資家は、基本的な指数の過小評価だけでなく、大手投資銀行による評価も含め、全ての要因を考慮することになろう」という前述Kilin氏のコメントは期待を抱かせるものである。

情報提供先:コメルサント紙

ロシア経済発展貿易省:工業生産の成長速度、以前の水準に達する

2007年11月21日(水)付け

    ロシア経済は、工業の立ち遅れを克服いてきている、とロシア経済発展貿易省副大臣Andrei・Belousovが報道陣に公表。

  「我々は、注意深く工業生産性の成長鈍化を見守っていた。しかし、2007年10月の指標は、9月よりも大きく改善していた。」とAndrei・Belousovは語った。しかも、工業生産性の成長減速が短期的なものであったと同氏が指摘。

  Rosstat(ロシア連邦国家統計局)のデータによると、07年1-10月のロシアにおける工業生産は前年同期比6.5%増。本年10月においては、前年10月比で6.1%増、前年9月比では7.4%増。

  以前、同省マクロ経済予測分析局長のアンドレイ・クレパチが07年10月から年末までの3ヵ月間、ロシアの工業生産性が加速するであろうと発言。さらに、同省の年間予想増加率7.4%(Rosstatの計算方式に基づく)を見直すつもりがないと述べた。

  4.1%(06年9月)に対し、3%(07年9月)まで減少した工業生産性伸び率の低下について、クレパチ局長は全体的に状況の悪化はないと述べた。

情報提供先:Bloomberg

ロシアでのヘッジファンド運用が解禁へ

2007年11月13日(火)付け

  ロシアで来年にもヘッジファンドが解禁される見通しとなった。ロシア下院ではまもなく投資ファンドに関する法律の再修正に取り掛かる。ヘッジファンドはロシア金融市場庁の規則に則って分類され、投資先として一般化することが期待されている。

 下院での再修正の承認を経て、ロシアでのヘッジファンド投資に道が開かれることとなる。条文にヘッジファンドと明記されてはいないものの、法津の中の規定により、ヘッジファンド解禁は担保されることになる。この法律によってクローズド・ファンドを扱う投資運用会社はデリバティブなどを駆使することによって投資手法の多様化と投機的な運用が可能となり、収益の拡大を狙えるようになる。(訳注1)ヘッジファンド設立にはロシア金融市場庁による適格投資家としての認定が必須となる。(訳注2)

 修正によりクローズド・ファンドのみならず、インターバル・ファンドも適格投資家としての認定が可能となる。これにより投資家は低コストでのファンドからの資金の引揚げが可能となり、ファンド投資がより流動性が増すことが期待される。

 ロシア投資運用会社連合会の会頭もヘッジファンドの将来性に期待を寄せている。「わがロシア市場における喫緊の課題は欧米で一般的な多様な投資手法に対する規制が未整備なことに加え、投資商品の選択肢が非常に狭いことだ。中期的にはヘッジファンド投資は一般化するだろうし、海外に逃げている投資資金のロシアへの還流を促すこととなろう。」

 ロシアのあるファンド運用者はロシアのヘッジファンドは先物・オプション取引などオルタナティブ運用の投資先となる、との見方をしている。「ヘッジファンド投資を好むトレーダーは自国内へのファンド投資が可能となり、ロシアの競争力強化につながろう。」とする一方、ロシアの運用会社が海外のヘッジファンドから国内のヘッジファンドに資金を移管することには懐疑的だ。欧米のファンドは資金を海外に移動しているロシア人投資家や外国人投資家向けに個々の必要性に応じたファンドを設定しているからだ。「国内ファンドと海外ファンドの競争はすでに投資されている資産に対するよりも、新規顧客向けのものとなろう。」

 また他のファンド運用者はロシアの運用会社にとって国内ファンドへの投資は国内の投資家に対するサービス向上として有用だ、と語る。「アイルランドやルクセンブルグでそうであるようにヘッジファンドが他のファンド同様非課税となれば、より魅力的な商品となろう。」


情報提供先: RosBusinessConsulting

訳注1:オープン型ファンドはヘッジファンド運用の対象外です。
訳注2:ロシアでは全てのファンドが登録制となっています。


お金より高い石油

2007年11月9日(金)付け

 ロスネフチは、2006年7月に上場。Rosneftegasとロスネフチ自身が約15%のロスネフチ株を売出した。その後、同社の時価総額は707億ドルとなり、ロシア最大の石油企業であるルクオイルに追い着いた。2006年10月に、子会社との合併のための株式を発行後、ロスネフチの時価総額は、800億ドルを超えた。800億ドルを超える企業は、ガスプロムだけであった。一方、ズベルバンクはほぼその半分であった(2006年10月2日、432億ドル)。

しかし、その後ズベルバンクがロスネフチを追い越した。2007年5月10日、ズベルバンクは、RTSにおいて904億ドルとなり、ロスネフチは882億ドルとなった。それ以来、両国営企業は何度か順位を変えたが、最後にロスネフチがズベルバンクより高くなったのは2007年9月27日。

昨日(11月7日)、石油企業は再び銀行を追い越した。RTSでの取引終了後、ズベルバンクの時価総額は、970億7000万ドル、ロスネフチは981億ドルであった。ロスネフチ株は、9.25ドルまであがり、2.6%の上昇、ズベルバンクの普通株は0.7%上昇、優先株は1.7%下落。

サブプライムローンの影響により、一部の投資家は銀行株への興味を失っている。だが、石油関連企業の株価は、石油価格の史上最高値を背景に上昇を続けているとAtonの取締役Stiven・Dashevskyは説明する。

最近のロスネフチの株価上昇は、11月30日から同社株(0.63%)がMSCIワールドインデックスに採用されることによると彼は説明している。ズベルバンクの優先株(0.4%)もMSCI Russia指数に加わる予定。

ズベルバンク社長Andrei・Kuzminは、石油価格高騰に続くロスネフチの株価上昇は起こるべくして起こったと考えている。銀行株は、今後の事業業績が投資家からの好感され、その結果、国内時価総額上位3社の順番がやがて変わる可能性があるとKuzmin氏は期待する。

投資銀行の多くのアナリストは、ズベルバンクの株価が上昇すると予想し、「買い」と評価している。Renessans kapitalによる適正価格(普通株4.57ドル/株)は、RTSの昨日(11月7日)の終値より4.3%高い。その他の会社は5ドル以上の適正価格を公表。

ロスネフチの代表、Nikolai Manvelovは、良い業績指標及び、MSCI指数への採用、石油分野の成長が同社株価上昇を可能にしたと考えている。Troika dialog、UBS、Renessans kapitalのロスネフチ株に関する評価は「据置き」。Anton、Deutsche UFG及びUralsibの評価「買い」で目標価格14-14.5ドルである。

情報提供先: Vedomosti


株と引き換えにガス

2007年11月9日(金)付け

 ガスプロムが、上海証券取引所への株式上場の可能性を検討していると同社代表、Sergei KupriyanovがVedomosti(ロシアの新聞)に公表。「どれだけの株式数をいつどのようなかたちで行うかを検討しているが、上海証券取引所は明らかに供給が不足しており、今後も継続して検討する。」と付け加え、次々と求められるコメントを拒否した。

上海証券取引所への上場に際しては、子会社所有の株式が使用されるであろうと同社職員が付け加えた。ユーロ債発行に関する7月のメモランダムによると、5月、ガスプロムの子会社が2.4%の株式を保有(内、1.9%がガスファンド)。

中国の投資家に提供する株式の市場価格は、少なくとも30億ドル(現在時価の約1%)となるとのガスプロムのトップマネージャーの発言をPrime-Tassが伝えた。

先週の火曜日、中国の温家宝首相とロシアのプーチン大統領及びヴィクトル・ズブコフ首相が、上海証券取引所での募集売出しについて合意に達した。しかし、同社の多くの管理職が、この発表は予期してないことであったと、ガスプロム関係者はVedomostiに洩らした。

「現在上海で新規株式公開することは、どんなに望んだとしても不可能である。中国企業株のみ可能である。」とMICEXグループ社長A。Potemkinは語る。

しかし、上海取引所は上海での株式募集売出しに関し、外国企業と交渉を行なっていると同取引所トップマネージャーのジェームス・リューが4月にFinancial Timesに述べている。彼によると、取引所は技術的な問題を解決する必要があり、しかるべき法律も変更しなければならない点がある。

ガスプロム幹部に近い情報筋によると、中国側からガスプロムに対し上場提案があったということである。こうして、中国企業がガスプロムの一部を保有し、中国へのガス供給の契約書にも署名する予定。

ガスプロムの代表は、この件の真意については答えていない。ベールイ・ドーム(ロシア連邦政府庁舎)の代表もまた、これについてコメントできなかった。

昨年3月プーチン大統領は、ロシアは2011年から中国へのガスの輸出を開始し、1年で800億立方メートルまで供給を予定していると発表した。

今のところ契約に署名はされていない。

「《株式とガスの交換》という政治的決定は受理されたが、ただそれだけのことで、すべて口頭で終わっている。最大の問題は価格であり、それが決まらない限り中国へのパイプライン建設をだれも開始しないであろう。」とベールイ・ドームの役人は確信している。

「中国の取引所での上場は、2国におけるガスを通じての協力関係の第一歩となる」とガスプロム関係者は語る。

昨年7月、ロスネフチの新規株式公開にあたり、同社の株0.6%を中国の国営石油ガス企業CNPCが購入。現在このパケット株の価格は、6億ドル。

ガスプロムは数年前からアジアの取引所に注目しており、特に、シンガポールでの上場を検討していたが、すぐに取り止めた。シンガポールでの上場は、企業にあまりに多くの制限を課しているからである。このようにガスプロムのマネージャーは話している。

多くのロシア企業が中国の取引所への進出を望んでいると中ロ貿易経済協力センターの所長Sergei・Sanakoevは話す。

中国人の貯蓄額は、2兆ドルを超えた。過去2年間の上海総合指数が、6倍上昇しており、証券投資ブームが継続している。証券会社に開設された個人口座数は8000万を超えた。先週、石油会社Petro Chinaの新規株式公開にあたり、需要が供給を50倍超え、時価総額が、史上初1兆ドルを超えた。

ガスプロムの上場計画の情報により、同社株価は1.44%、319.55ルーブル/株まで急上昇した。

情報提供先: Vedomosti


Rosstat: 2007年年初来インフレ率、9.3%

2007年11月6日(火)付け
Rosstat(ロシア連邦国家統計局)によると、今年10ヶ月間のインフレ率が9.3%となった。10月の月次のインフレ率は1.6%水準に達した。

価格に変化を与える、行政上の要因、偶発的な災害・事件等の要因、季節要因等による短期的・不規則な要因を除外した場合の、インフレ率は、2007年10月の月次は2.1%であり、年初来、8.9%であった。

その上、先月ロシア連邦の17の連邦構成主体(地方と州に入る自治管区を除く)で消費者物価上昇率が2%を超えた。この原因は、主に食品の物価上昇によるものである。食品の物価が4.9%上昇した結果、カルムイク共和国では、全ての価格が顕著に上昇した(4.6%)。

モスクワでは、10月、消費者物価指数が101.3%となり(年初から108.2%)、サンクトペテルブルクでは、101.8となった(年初から110%)。

ロシア経済発展貿易省が、2007年通期のインフレ率予測を8%から10.5‐11%まで引き上げたことに注目したい。2007年4月から始まったインフレの加速について、同省は、輸入減と輸出増による食料品価格の予想以上の上昇と関連付けている。

また、その他、インフレ率上昇の要因として、1)国民の現金収入、特に名目賃金の急速な増加、2)不動産への投資もできず、国民の貯蓄性向も低いため、消費へ資金が向かっている、3)マネーサプライ増などである。

第4四半期、同省は、マネーサプライの上昇速度の低下を予想している(07年全体でM2指数の増加は42−46%となる)。しかし、これが実現しても、2007年のインフレ率の低下にはつながらないと考えれれる。

情報提供先: http://top.rbc.ru/

本資料はロシア株式に関する各種情報の翻訳・提供を目的としたもので、当社が正確かつ信用にたると判断した種々の情報源から資料を入手しています。そのため本資料に記載されている情報等が一部重複している場合もあり、またその正確性、確実性、実現性について保証するものではありません。