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ロシア株式市場の現状と特徴

はじめに

 かつて米国と覇権を競い世界に名を馳せていた旧ソ連は、1991年に解体、15ヶ国へ分割され、バルト三国を除く独立国家共同体(CIS)として生まれ変わりました。その中心国であるロシア連邦は、現在、新生ロシアとして市場経済を導入し、移行段階における苦しみを伴いながらもグローバルスタンダードに合わせた制度作りをすすめています。例えば、会計方法が欧米のものとは異なるため国際標準に合わせようとしている日本のように、ロシアでもその会計原則を国際会計基準へ移行させようと努力しています。1995年に制定された「株式会社法」も、翌1996年以降適宜改定され、現在も改善のための作業が続けられております。日本の証券取引法に相当する「証券市場法」は、1996年に制定後、幾度も改定を加えられ、また1999年には「投資家保護法」が制定され、株式投資家のための環境も徐々に整備されてきていることがうかがえます。

 一方、文化や科学分野において、その歴史や水準の高さは世界の認めるところでもあります。
文化・芸術の分野においては、詩人プーシキンや、ゴーゴリ、トルストイ、ドストエフスキーなどの文豪を生み出したほか、戯曲では日本でも有名なチェーホフ、画家ではレーピンやスリコフ、またチャイコフスキーをはじめとする作曲家も輩出しております。

 また、科学技術の分野でも、世界初の人工衛星打ち上げや有人飛行を成功させたという業績があります。ロシア帝政及び旧ソ連時代からのノーベル賞受賞者数は、国外亡命者も含めるとこれまで21人にのぼり、中でも物理学賞で10人が授与されたことは、この分野の秀逸さを裏付けています。中でもそのうちの3名は、「頭脳の流出」が喧伝されたソ連崩壊後に受賞しており、ロシア科学の高い水準は変わることなく堅持されていることがわかります。ロシア政府は、科学技術革新、情報通信、防衛・航空などの産業を経済成長政策の中心に位置づけており、科学技術分野は今後の国の発展に大きく貢献するものと思われます。

 世界でも1位、2位の規模となる石油や鉱物などの天然資源を保有しているこの国は、高度な技術力なども勘案しますと、経済的にも潜在能力を有し、今後の発展が大いに見込まれるものと考えられております。
このような状況におきまして、当社といたしましては投資家の皆様へ直接ロシア株式投資のご案内ができることに喜びを感じております。流動性など株式市場としての問題点がまだ多少ございますが、投資家の皆様にはそのリスクを十分ご理解いただきましたうえでロシア株式投資により資産を増やしていただけるように最大の努力をする所存でございます。

1.ロシア株式市場の概要

(1)ロシアにおける証券取引法制度

1995年12月に制定されたロシア株式会社法及び翌1996年4月に承認されたロシア連邦証券市場法に基づき証券取引が行われておりますが、いまだ問題点を内包しており現在も法規制の整備・改善が図られております。

(2)外国人への投資規制について

特にありませんが、国内外の投資家を問わず、発行体企業の発行済み株式の10%以上を取得した投資家は連邦独占禁止局への報告が義務付けられております。また20%以上の取得を目指す投資家は事前に同局および連邦金融市場局からの許可を取得することが義務付けられております。また、一部の公益産業への投資は制限があります。
取得株式数について、発行済み株式数の5、10、15、20、25、30、50、75%をはさむ変動があった場合は、報告が義務付けられています。

2.ロシア株式市場の特徴

(1)ロシアの証券取引所について

ロシアにおける主要市場は「MICEX(Moscow Interbank Currency Exchange:モスクワ銀行間通貨取引所)」と、「RTS(Russian Trading System:ロシア取引システム)」及びその傘下の「SPCEX(Saint-Petersburg Currency Exchange:サンクトペテルブルグ通貨取引所)」等があります。

(2)決済通貨

上記3つの主要市場のうち、MICEXはルーブル建てのみのお取引、RTSはルーブル建て取引のほかUSドル建て取引も可能です。

3.ロシア株式市場の概況

(1)取引銘柄数

2009年1月1日現在、ロシアの上場企業数はMICEXで238社、普通株・優先株などを含めた銘柄数は309銘柄、また、RTSで276社、同様に銘柄数は357銘柄あります。なお多くの企業がMICEX及びRTSの両市場で取引可能です。

株式は、個々の企業が取引所に申請したデータ、すなわち、主要株主持分比率、財務内容、流動性などを勘案し、リストAレベル1の企業がおよそ14社、リストAレベル2の企業が11社あります。

また、リストBの企業は56社及びその他、リストV、リストIがあります。しかし、実際に取引されている多くの企業が以上のような区分で表示されているわけではありませんのでご注意ください。

(2)当社の取扱銘柄

MICEX及びRTSに上場している銘柄のうち、流動性などを勘案して当社が選定した銘柄となります。

尚、当社の選定した銘柄は、個別銘柄の売買を推奨または勧誘を目的としたものではありません。投資に当たっての最終判断はお客様ご自身でお願いします。

(3)取引所立会日・立会時間

<取引所立会日>

立会日は、原則月曜日から金曜日となっており、2010年の祝日は以下の通りです。

新年 1月1日から10日
ロシア正教のクリスマス 1月7日
祖国防衛の日 2月23日
国際婦人デー 3月8日
春と労働の日 5月1日
戦勝記念日 5月9日
ロシア国家主権宣言の日 6月12日
民族統一の日 11月4日

注意:但し、祝祭日が土日にあたる場合は、営業日が振替休日となることがあります。

立会時間は、MICEXは夏時間で日本時間の15:30 ~ 23:45、冬時間で16:30 ~ 24:45、RTSは夏時間で日本時間の15:00 ~ 23:45、冬時間で16:00 ~ 24:45となります。 尚、夏時間は3月の最終日曜日午前2時から10月の最終日曜日午前3時までとなっています。

(4)会計基準

ロシアにおいてはロシアの会計基準に基づき会計処理を行っており、一部企業リストAレベル1及びAレベル2の企業は国際会計基準に基づき会計処理を行っておりますが、その他の企業はロシアの会計基準で会計処理を行っており、従って日本の会計基準とは異なります。