運輸業界: 2009年10月
アエロフロート・ロシア航空(AFLT)、2009年1-9月の営業実績を発表
休暇シーズンが終わり、アエロフロート・ロシア航空の9月の旅客者数は、前月8月と比較して減少幅が拡大した。もっとも、同社の営業実績は、依然として、業界平均を大きく上回っている。しかし、搭乗率の低下、及び、旅客者数の減少は、2009年の収益率を圧迫する要因となるだろう。
10月26日、アエロフロート・ロシア航空は、2009年1-9月の営業実績を発表した。当該期の旅客者数は前年同期比7.2%減となった。搭乗率は71.8%から69.8%に低下した(2%減)。
FINAMは、アエロフロート・ロシア航空が発表した旅客者数の推移状況をポジティブに評価する。1-8月における旅客者数は前年同期比7.9%減であったのに対し、9月の旅客者数は前年同期比2.3%減に止まっている。もっとも、9月の旅客者数は、旅行シーズンであった8月と比較すると大きい。8月の旅客者数は、前年同期比わずか1.3%減であった。1-9月におけるアエロフロート・ロシア航空の営業実績は、業種平均を大きく上回っている。アエロフロート・ロシア航空を含むロシア航空業界の1-8月における旅客者数は、前年同期比14.5%減となっている。FINAMは、秋に入り、旅客者数の落ち込みは拡大する可能性があると考える。搭乗率の低下は、同社の収益率にネガティブな影響を及ぼすだろう。
FINAMの計算によるアエロフロート・ロシア航空普通株の目標適正価格は2.25ドル/株(およそ65ルーブル)。
《アエロフロート・ロシア航空の会社概要》
ロシア大手航空会社。主要事業は国内・国際線における旅客・貨物の運送である。現在、飛行機90機を保有。 主要空港はSheremetyevo 1・2国際空港であり、来年Sheremetyevo 3国際空港を開港予定。2006年よりスカイ・チーム・エア・アライアンスに加盟。
時価総額:17億1034万9100.46ドル
普通株の株価:1.54ドル/株(およそ44ルーブル)
週間変化率:-2.6%
月間変化率:9%
年間変化率:-31.5%

2009_10_28L
UTエアー航空(TMAT)、2009年第3四半期の営業実績を発表
UTエアー航空が発表した2009年第3四半期の営業実績は、収益率のもっとも高いヘリコプター事業、及び、旅客輸送事業の堅調な成長を示すものとなった。航空業界全体としての旅客者数、及び、貨物輸送量が減少していることを勘案すると、UTエアー航空の営業実績は、ポジティブと評価される。
UTエアー航空は、2009年第3四半期の営業実績を発表した。当該期、旅客輸送距離は、3.5%増の41億万キロとなった。ヘリコプターによる貨物輸送量は7%増の4万300トンとなった。
FINAMは、UTエアー航空の営業実績をポジティブに評価する。連邦航空運輸局のデータによると、2009年1-8月における業界全体としての旅客輸送距離は14.5%減となっている。また、国連と契約を締結していることにより、同社事業の中で、もっとも収益率の高いヘリコプター事業が堅調に伸びていることも評価される。
FINAMの計算によるUTエアー航空普通株の目標適正価格は0.58ドル/株(およそ17ルーブル)。目標適正株価までの予想株価上昇率は62%。評価は「買い」。
《UTエアー航空の会社概要》
ロシア大手民間航空会社。主要事業は国内外における旅客・貨物の輸送である。ヘリコプター事業ではロシア最大手であり、石油ガス関連企業にサービスを行う。
時価総額: 1億9625万720ドル
普通株の株価:0.34ドル/株(およそ10ルーブル)
週間変化率:-5.8%
月間変化率:21%
年間変化率:97.9%

2009_10_19L
ノヴォロシースク商業港(NMTP)、営業実績を発表
ノヴォロシースク商業港が発表した2009年1-9月の営業実績には、輸送業界全体として貨物取扱量が減少している中、同社の貨物取扱量は伸びていることが示されている。また、他の国内商業港と比較しても、ノヴォロシースク商業港の営業実績は抜きん出ている。しかし、9月の貨物取扱量は対前月で減少している。
10月14日、ノヴォロシースク商業港は、2009年第3四半期の営業実績を発表した。当該期、同社の貨物取扱量は8.1%増加した。種類別では、液状貨物が7.5%増、バラ積み貨物が62.5%増となった。一方、コンテナ貨物は38%減となった。
FINAMは、ノヴォロシースク商業港が発表した営業実績をややポジティブに評価する。特に、同社の貨物取扱量が引き続き業種別平均を上回っていることは注目される。ロシア港湾協会のデータによると、2009年1-8月における国内商業港全体としての貨物取扱量は、前年同期比6.5%増となっている。また、2009年1-8月における輸送業界全体としての貨物輸送量が17.5%減と大きく後退していることを勘案すると、ノヴォロシースク商業港の営業実績は高く評価できる。好調な営業実績には、主要貨物輸送量の維持、及び、安定したドル建て料金体系が寄与していると考えられる。
しかし、9月の貨物取扱量が対前月で6.2%減となったことは、注意すべきである。これについては、季節要因も考えられるが、今後、貨物取扱量の増加率が鈍化していく可能性も否定できない。
FINAMの計算によるノヴォロシースク商業港普通株の目標適正価格は0.23ドル/株(およそ6.8ルーブル)。予想株価成長率は46%。評価は「買い」。
《ノヴォロシースク商業港の会社概要》
ノヴォロシースク商業港はロシア最大級の商業港で、港内積み卸し作業などをはじめとする多種多様な港湾サービスを行っている。ノヴォロシースク商業港は、黒海北東部に位置し、ロシア南部における唯一の総合不凍深水港で、年間を通して作業することが可能である。ノヴォロシースク商業港は「ノヴォロシースク輸出」、「IPP」、「ノヴォロシースク穀物ターミナル」、「ノヴォロシースク商業港船団」、「ノヴォロシースク船舶修繕工場」など、地元の港内積み卸し作業や港湾作業を行う企業を傘下に収めている。同社はノヴォロシースク港で行われる作業の約97%を担っており、市場で圧倒的立場を占めている。このほか、傘下にはカリーニングラード州バルト海沿岸に所在する「バルチック積み卸し会社」があり、コンテナの積み換えを行っている。
ロシア港湾協会のデータによると、ノヴォロシースク商業港は、港経由で行われる全輸出入量の20%を占めている(06年実績)。ノヴォロシースクは国際貿易の中継地点となっており、ロシアと地中海、近東、アフリカ、南アジア、東南アジア、南北アメリカを結んでいる。
時価総額:30億8109万464ドル
普通株の株価:0.16ドル/株(およそ4.7ルーブル)
週間変化率:2.6%
月間変化率:8.5%
年間変化率:166.7%

2009_10_16L
ノヴォロシースク商業港(NMTP)、2009年上半期の決算を発表
ノヴォロシースク商業港が発表した2009年上半期の決算は、好調な第1四半期を反映した結果となった。ドル建て料金の採用、及び、貨物取扱量の増加によって、売上高は引き続き伸びている。一方で、ネガティブな傾向としては、第2四半期における原価が対前期で増加したことが挙げられるが、前年同期比で比較した場合、経費は抑制されている。
9月29日、ノヴォロシースク商業港は、2009年上半期の決算を発表した(国際会計基準)。当該期の売上高は前年同期比6.2%増の3億3400万ドルとなった。また、EBITDAは前年同期比49.3%増の2億3600万ドル、純利益は前年同期比52.5%増の1億2900万ドルであった。
表:ノヴォロシースク商業港の主要財務指標(単位:100万ドル)
|
指標 |
09年 2Q |
09年 1Q |
前期比 |
09年 上期 |
08年 上期 |
前年同期比 |
|
売上高 |
177,0 |
157,1 |
12,7% |
334,2 |
314,7 |
6,2% |
|
原価 |
58,3 |
44,5 |
31,1% |
102,8 |
179,0 |
-42,6% |
|
粗利益 |
118,7 |
112,6 |
5,4% |
231,3 |
135,7 |
70,5% |
|
総収益率 |
67,1% |
71,7% |
- 4,6%. |
69,2% |
43,1% |
+ 26,1% |
|
管理費 |
14,6 |
10,9 |
34,2% |
25,4 |
33,4 |
-23,9% |
|
営業利益 |
104,2 |
101,6 |
2,5% |
205,8 |
100,4 |
104,9% |
|
EBIT利益率 |
58,8% |
64,7% |
- 5,9%. |
61,6% |
31,9% |
+ 29,7% |
|
EBITDA |
120,9 |
115,1 |
5,0% |
236,0 |
158,1 |
49,3% |
|
EBITDA利益率 |
68,3% |
73,2% |
- 4,9%. |
70,6% |
50,2% |
+ 20,4% |
|
為替差損益 |
20,1 |
-52,1 |
- |
-32,0 |
22,2 |
- |
|
純利益 |
95,2 |
33,7 |
182,1% |
128,9 |
84,5 |
52,5% |
|
純利益率 |
80,2% |
30,0% |
+ 50,2%. |
55,7% |
62,3% |
- 6,6%. |
出典:同社のデータ、FINAMの計算
FINAMは、ノヴォロシースク商業港が発表した2009年上半期決算をややポジティブに評価する。ドル建て料金の採用と1-6月における貨物取扱量が10%増加したことで、売上高は前年同期比6.2%増となった。第2四半期と第1四半期を比較しても、貨物取扱量は6.7%増、売上高は12.7%増である。
原価は、引き続き、抑制されている(前年同期比)。効果的な経費管理により、2009年上半期の原価は、ドル換算で前年同期比42.6%減、ルーブル換算で前年同期比20.8%減となった。しかし、第1四半期と比較した場合、第2四半期の原価は31.1%増となった。この要因としては、対ドルでのルーブル上昇(6.2%)が挙げられる。また、季節要因や給与の可変部分の支払いが第1四半期から第2四半期に移行したことも関係している。
その他ポジティブな要素として挙げられるのは、純負債の半減である。同社は、現在の高金利で債務借換を行う必要がない。また、上半期のEBITDA利益率が70%以上の水準に維持されたことも評価される。
FINAMの計算によるノヴォロシースク商業港普通株の目標適正価格は0.23ドル/株(およそ7ルーブル)。予想株価上昇率は54%。評価は「買い」。
《ノヴォロシースク商業港の会社概要》
ノヴォロシースク商業港はロシア最大級の商業港で、港内積み卸し作業などをはじめとする多種多様な港湾サービスを行っている。
ノヴォロシースク商業港は、黒海北東部に位置し、ロシア南部における唯一の総合不凍深水港で、年間を通して作業することが可能である。
ノヴォロシースク商業港は「ノヴォロシースク輸出」、「IPP」、「ノヴォロシースク穀物ターミナル」、「ノヴォロシースク商業港船団」、「ノヴォロシースク船舶修繕工場」など、地元の港内積み卸し作業や港湾作業を行う企業を傘下に収めている。同社はノヴォロシースク港で行われる作業の約97%を担っており、市場で圧倒的立場を占めている。このほか、傘下にはカリーニングラード州バルト海沿岸に所在する「バルチック積み卸し会社」があり、コンテナの積み換えを行っている。
ロシア港湾協会のデータによると、ノヴォロシースク商業港は、港経由で行われる全輸出入量の20%を占めている(06年実績)。
ノヴォロシースクは国際貿易の中継地点となっており、ロシアと地中海、近東、アフリカ、南アジア、東南アジア、南北アメリカを結んでいる。
時価総額:28億8852万2310ドル
普通株の株価:0.15ドル/株(およそ4.5ルーブル)
週間変化率:-4.6%
月間変化率:-2.5%
年間変化率:45.8%

2009_10_01L