運輸業界: 2010年3月
【分析レポート】UTエアー航空(TMAT)、2010年2月の営業実績を発表
UTエアー航空が発表した2010年2月の営業実績は、収益性がもっとも高いヘリコプター貨物輸送事業の成長がさらに伸びていることを示す内容となった。また、同社は、就航路線の積極的な増加と低価格政策によって、航空旅客市場におけるシェアも広げている。
3月12日、UTエアー航空は、2010年2月の営業実績を発表した。当該期の旅客輸送距離は前年同期比87%増の10億1600万キロメートル。ヘリコプターによる貨物輸送量は29.1%増の3560トン、同旅客輸送人員は41.6%増の5万5150人となった。
FINAMは、UTエアー航空が発表した2010年1-2月の営業実績をポジティブに評価する。1-2月の旅客輸送距離は前年同期比74.5%増と大きく伸びており、収益性のもっとも高いヘリコプター貨物輸送量も堅調に増加した(53.4%増)。また、UTエアー航空は、引き続き、就航路線の増加による航空旅客市場のシェア拡大という戦略を取っている。しかし、低価格政策によって市場シェアの拡大が成り立っている路線もあるため、収益性にネガティブな影響が及ぶことが懸念される。もっとも、今後数年間は、新たな顧客の取り込みによるポジティブな経済効果が期待できるだろう。
FINAMの計算によるUTエアー航空普通株の目標適正価格は0.68ドル/株(およそ20ルーブル)。目標適正株価までの予想株価上昇率は74%。評価は「買い」。
《UTエアー航空の会社概要》
ロシア大手民間航空会社。主要事業は国内外における旅客・貨物の輸送である。ヘリコプター事業ではロシア最大手であり、石油ガス関連企業にサービスを行う。
時価総額:2億2511万1120ドル
普通株の株価:0.39ドル/株(およそ11ルーブル)
目標株価:0.68ドル/株(およそ20ルーブル)
評価:「買い」
週間変化率:1.9%
月間変化率:14%
年間変化率:363.2%

2010_03_16L
【分析レポート】ノヴォロシースク商業港(NMTP)、2月の営業実績を発表
ノヴォロシースク商業港が発表した2010年の2月の営業実績からは、貨物取扱量が対前年同期で増加したことがわかる。しかし、2月は、貨物取扱量の伸び率が業界平均を下回った。1-2月のポジティブな要素としては、輸入量の増加を背景とするコンテナ貨物の増加が挙げられる。
3月11日、ノヴォロシースク商業港は、2010年1-2月の営業実績を発表した。当該期の貨物取扱量は前年同期比2.3%増となった。種類別では、液状貨物が1.2%減、バラ積み貨物が3.9%増、一般貨物が15.1%増となった。また、コンテナ貨物の取扱量は29.0%増の4万6300TEUとなった。
FINAMは、ノヴォロシースク商業港が発表した2010年1-2月の営業実績をややポジティブに評価する。もっとも収益率の高いコンテナ積替え事業の貨物取扱量が増加したことは特筆される。コンテナ貨物取扱量が増加したのは、今年に入ってロシアの輸入量が増加しているからである。しかし、主要取扱品目である原油の積み替え量が6.2%減少したことで、全体の貨物取扱量にも影響が及んだ。
2月の貨物取扱量は前年同期比2.5%増となった。しかし、この伸び率は業界平均を下回っている。商業港協会のデータによると、2010年2月は、ロシアの各海港における貨物取扱量の伸び率が9%増となった。FINAMの評価では、2010年通期として、ノヴォロシースク商業港の貨物取扱量は3.9%相当増加する見通しである。これには、主に、コンテナ貨物の取扱量増加が寄与すると予想される。
FINAMの計算によるノヴォロシースク商業港普通株の2010年末時点における目標価格は0.223ドル/株(およそ6.5ルーブル)。目標株価までの予想株価上昇率は50%。
《ノヴォロシースク商業港の会社概要》
ノヴォロシースク商業港はロシア最大級の商業港で、港内積み卸し作業などをはじめとする多種多様な港湾サービスを行っている。ノヴォロシースク商業港は、黒海北東部に位置し、ロシア南部における唯一の総合不凍深水港で、年間を通して作業することが可能である。ノヴォロシースク商業港は「ノヴォロシースク輸出」、「IPP」、「ノヴォロシースク穀物ターミナル」、「ノヴォロシースク商業港船団」、「ノヴォロシースク船舶修繕工場」など、地元の港内積み卸し作業や港湾作業を行う企業を傘下に収めている。同社はノヴォロシースク港で行われる作業の約97%を担っており、市場で圧倒的立場を占めている。このほか、傘下にはカリーニングラード州バルト海沿岸に所在する「バルチック積み卸し会社」があり、コンテナの積み換えを行っている。
時価総額:30億8109万464ドル
普通株の株価:0.16ドル/株(およそ4.7ルーブル)
目標株価:0.22ドル/株(およそ6.5ルーブル)
評価:「買い」
週間変化率:5.7%
月間変化率:2.4%
年間変化率:214%

2010_03_15L
【分析レポート】アエロフロート・ロシア航空(AFLT)、ノルドアヴィアの完全統合を計画
アエロフロート・ロシア航空は子会社ノルドアヴィアを完全統合することにより、事業により効率的に関与でき、また、採算ベースに乗ったときには唯一の受益者となれる。
情報会社アヴィアポルトは3月3日、ノルドアヴィア筋の情報として、アエロフロート・ロシア航空が同社の100%統合を計画していると伝えた。現在アエロフロート・ロシア航空はノルドアヴィア株式の51%を保有している。取引価格は明らかになっていない。
FINAMはこのニュースがアエロフロート・ロシア航空にややポジティブな影響を与えると見ている。まず、ノルドアヴィアの完全統合により、事業の効率性を高める方策をより効果的に実施することができる。また、現在は航空資産に対する需要が低く、アエロフロート・ロシア航空はノルドアヴィア株式の49%を安く取得できる可能性がある。さらに、より効率的な経営により黒字ベースに転じれば、アエロフロート・ロシア航空はそれによる唯一の受益者となれる。
FINAMの計算によるアエロフロート・ロシア航空普通株の目標適正価格は2.90ドル/株。評価は「買い」。
《会社概要》
アエロフロート・ロシア航空はロシア大手航空会社。主要事業は国内・国際線における旅客・貨物の運送である。現在、飛行機90機を保有。 主要空港はSheremetyevo 1・2国際空港であり、来年Sheremetyevo 3国際空港を開港予定。2006年よりスカイ・チーム・エア・アライアンスに加盟。
時価総額:20億4353万3990.16ドル
普通株の株価:1.84ドル/株(およそ54ルーブル)
週間変化率:-0.3%
月間変化率:-1.6%
年間変化率:122.8%

2010_03_05 L
【分析レポート】アエロフロート・ロシア航空(AFLT)、NRKから自社株6.3%を取得
アエロフロート・ロシア航空が自社株6.3%を取得したことは、ロステフノロギ傘下の航空会社との統合へ向けた第一歩である。FINAMは、依然、上記統合には高いリスクが伴うと考える。もっとも、一方で、アエロフロート・ロシア航空は、統合によって、ロシア航空輸送市場シェアの大幅な拡大を図ることができるだろう。
2月26日、アエロフロート・ロシア航空は、同社子会社Aeroflot-FinanceがNRKから自社株6.3%を取得したと発表した。取引額の詳細は明らかにされていない。自社株買いで取得した株式は、ロステフノロギとの航空資産交換に利用される予定である。
FINAMは、アエロフロート・ロシア航空の子会社が同社株6.3%の買戻しを実施したことから判断して、現時点で、ロステフノロギとの資産交換に向けた準備が積極的に行われていると考える。しかし、ロステフノロギ傘下の航空会社は収益性が低く、保有航空機が旧型で、負債も大きいことを勘案すると、上記企業の取得には高いリスクが伴う。
もっとも、ロステフノロギ傘下の航空会社との統合によって、アエロフロート・ロシア航空は、ロシア航空輸送市場シェアの大幅な拡大を図ることができるため、将来的には、航空料金に影響することや乗継便を効率よく調整することが可能となると考えられる。当初予定では、NRKから自社株25.8%を3億8200万ドルで取得する予定だった。取引価格は1株あたり1.33ドルで、現在の市場株価よりおよそ27%割安な価格である。
結論として、自社株買いを行うことは、アエロフロート・ロシア航空にとって有利な取引である。
FINAMの計算によるアエロフロート・ロシア航空普通株の目標適正価格は2.90ドル/株(およそ86.8ルーブル)。目標価格までの予想株価成長率は58%。評価は「買い」。
《アエロフロート・ロシア航空の会社概要》
ロシア大手航空会社。主要事業は国内・国際線における旅客・貨物の運送である。現在、飛行機90機を保有。 主要空港はSheremetyevo 1・2国際空港であり、来年Sheremetyevo3国際空港を開港予定。2006年よりスカイ・チーム・エア・アライアンスに加盟。
時価総額:20億5464万153.15ドル
普通株の株価:1.85ドル/株(およそ55ルーブル)
週間変化率:1.2%
月間変化率:-0.7%
年間変化率:148.5%

2010_03_01L