連邦反独占局の決定によって、2010年における国内消費者向け塩化カリウム価格の引き上げそのものが中止されることはないが、その引き上げ幅は20%から14%に低下することとなる。これによって、塩化カリウム生産企業のファンダメンタルズに大きな影響が及ぶことはないだろう。一方、複合肥料の生産企業にとっては、今回の決定が好材料となるだろう。
1月15日、連邦反独占局は、塩化カリウムの価格に関する決定を公表した。これに基づき、シルビニトは、取引企業であるMineral-Tradingと交わした2009-2011年の契約を解消して、国内消費者と直接供給契約を結ぶことになる。これにより、Mineral-Tradingが取っていた1トンあたり200ルーブル相当のマージンは価格に上乗せされなくなるため、国内向けの塩化カリウム販売価格は200ルーブル低下することが見込まれる。また、同局は、シルビニト、及び、ウラルカリー化学が国内消費者向けに供給する塩化カリウムの妥当な価格を2009年の水準である3755ルーブル/トンとし、2010年の価格を算定するにあたっても、この価格を用いることを命じた。
連邦反独占局の決定によって、シルビニト、及び、ウラルカリー化学は、以前4746ルーブル/トンと発表していた国内消費者向け価格を変更し、少なくとも4506ルーブル/トンまで引き下げる必要がある。従って、2010年の価格引き上げ幅は、当初予定の20%ではなく14%に止まる見通しである。FINAMは、今回の決定によって、シルビニト、及び、ウラルカリー化学の適正株価に大きな影響が及ぶことはないと考える。2010年における両社の国内市場向け供給量は、全体の20%以下である。
一方、アクロンやドロゴブージといった複合肥料の生産者にとって、塩化カリウムの価格引き上げ幅が小さくなることはポジティブなニュースである。
現在、FINAMは、アクロン株の目標価格を引き上げ方向で見直している。
《アクロンの会社概要》
ロシア大手肥料製造会社。アンモニア、メタノール、ホルマリンを含め40種の化学製品を製造。多くの製品が海外に輸出される。グループ主要企業:Acron、Dorogobuzh、North-Western Phosphorous Company、Verkhnekamsk Potash Company、Shandong Hongri Acron Chemical(中国)。製品供給会社の株式を保有:Apatit-7.73%、Silvinit-6.08%、Sibneftegaz-21%。
時価総額:16億945万6500ドル
普通株の株価:33.75ドル/株(およそ990ルーブル)
週間変化率:10.7%
月間変化率:18.8%
年間変化率:230.9%

2010_01_19L