FINAMは、南テレコムが事業資金を調達するために、追加借入を行うことをポジティブに評価する。しかし、負債が増加することは問題であり、スヴャジインヴェスト傘下資産との再編に際して、同社株の転換比率にネガティブな影響が及ぶことも考えられる。
南テレコムは、2010年に総額55億ルーブルの無担保クレジットライン2本を設定する予定である。1つ目は限度額が50億ルーブルのクレジットラインで、当初の金利は9.5%である。クレジットラインの期間は3年で、債務借換を始めとする事業資金に充てられる。2つ目のクレジットラインは、限度額が5億ルーブル、期間が18ヶ月で、当初の金利はMosPrime(モスクワ銀行間金利)+2.5%以下となる(現在の水準では年利約7%)。調達資金は運転資本の拡充に利用される。
南テレコムの追加借入は、合理的かつ不可欠な選択である。同社は、2010年だけで、既存債務の支払いや設備投資費に70億ルーブル以上を支払わなければならない。一方、2010年の営業利益は46億ルーブル相当と見込まれている。FINAMは、南テレコム経営陣による追加借入の決定をポジティブに評価する。これにより、同社は、営業活動や投資計画を縮小することなく、事業を拡大することができる。
もっとも、債務の増加は懸念材料である。FINAMの評価では、同社の2009年DEレシオは2.7で、純負債/EBITDAは3.2である。これは、他の地域間通信会社より高い数字である。負債の増加は、財務リスクである以外に、同社の自己資本評価に影響を及ぼす可能性がある。従って、スヴャジインヴェスト傘下資産との再編過程で、ロステレコム株との転換比率を算出する際に不利になる可能性がある。
FINAMの計算による南テレコム普通株の適正価格は0.12ドル/株(およそ3.5ルーブル)。優先株の適正株価は0.1ドル/株(およそ3ルーブル)。
《南テレコムの会社概要》
ロシア大手通信会社。南部地域を中心に通信サービスを提供。7つの地域間通信会社のうちの1社。9つの地域通信会社が合併した結果、誕生した企業。本部はクラスノダル市。固定国内・国際電話通信、携帯電話通信、インターネット、ケーブルテレビ等のサービスを提供している。
時価総額:5億196万5480.38ドル
普通株の株価:0.14ドル/株(およそ4.1ルーブル)
週間変化率:5.5%
月間変化率:-1.8%
年間変化率:684.1%
優先株の株価:0.12ドル/株(およそ3.5ルーブル)
週間変化率:0%
月間変化率:-22.2%
年間変化率:440%

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