通信・IT業界: 2010年4月
【分析レポート】モバイル・テレシステムズ(MTSS)、ADR分割を実施の方針
ADR分割により、ADR価格が低下することで、モバイル・テレシステムズのADRに対する一般投資家からの需要は増すと予想され、流動性の向上につながる。
モバイル・テレシステムズは、2010年5月3日に、ニューヨーク証券取引所で流通しているADRの対普通株式比率を変更することを発表した。これにより、同社普通株に対するADRの比率は、現在の1:5から1:2になる。2010年4月28日末(営業日)時点で、同社ADRを保有している投資家には、4月30日に1ADRあたり1.5ADRが付与される。
現在、モバイル・テレシステムズのADRは56-57ドルで取引されている。今回のADR分割により、ADRの価格は下がるため、一般投資家からの需要が増し、流動性の向上につながる。FINAMは、今回のニュースをポジティブに評価する。
FINAMの計算によるモバイル・テレシステムズ普通株の2010年末時点における目標価格は13.9ドル/株(およそ405ルーブル)。評価は「買い」。
《モバイル・テレシステムズの会社概要》
ロシア・CIS諸国最大手携帯通信会社。主にGSM規格で携帯通信サービスを提供。ロシアのほぼ全地域において事業を展開。その他、国内48地域において固定通信サービスを提供することが出来るライセンスを取得。合計8500万人に携帯・通信サービスを提供。主要株主は持株会社システマであり、50%以上の株式を保有。
時価総額:179億6万8719.24ドル
普通株の株価:8.98ドル/株(およそ261ルーブル)
目標株価:13.9ドル/株(およそ405ルーブル)
評価:「買い」
週間変化率:-4.6%
月間変化率:6%
年間変化率:91.9%

2010年4月22日 L
【分析レポート】スヴャジインヴェストが再編に同意しない地域間通信各社の少数株主に対する株式買取価格を決定
地域間通信会社少数株主からの株式買取の計算方法については、すでに明らかにされているため、今回のニュースが市場に影響を及ぼすことはないだろう。
ヴェドモスチ紙の報道によると、4月5日、アーンスト・アンド・ヤングは、地域間通信会社の会社統合に反対する少数株主から株式買取を実施する際の買取価格をスヴャジインヴェストに提示した。今回提示された資料によると、地域間通信会社の普通株・優先株は、同一価格で買い取られることになる。株式買取価格は、株式交換価格と比較すると、普通株の場合は28.5%、優先株の場合は9%割安な価格となる。
今回のニュースに意外性はない。少数株主から統合に対する支持を得られるよう、株式買取価格が株式交換価格より割安に設定されることは予想されていた。もっとも、普通株と優先株の買取価格が同一価格になるということは、また別の問題である。しかし、地域間通信格各社の少数株主は殆どが、統合を支持すると予想され、株式買取まで達する可能性はないに等しい。
上記のことから、FINAMは、今回のニュースを中立的に評価する。
2010_04_07L