ロシア進出支援とロシア株専門の証券会社、ARUJI GATE証券(アルジゲート証券)

消費・小売業界: 2009年7月

ディクシーグループ(DIXY)、2009年上半期の営業実績を発表

 FINAMは、ディクシーグループが発表した2009年上半期における売上高を中立的に評価する。ファンダメンタルズ的に同社は魅力的だが、同業他社と比較して既存店の増収率が伸びなかったことは、短期的な同社株価の悪材料となる可能性がある。

 ディクシーグループは、2009年上半期の営業実績を発表した。全体として、今回の実績は、予想内の内容であった。当該期は、物流関連で問題が発生したこともあり、ルーブル建ての売上高は16%増加するに止まった。

表:ディクシーグループの主要財務指標

指標

2008年上期

2009年上期

変化

売上高(100万ルーブル)

23091,0

26751,0

16%

売上高(100万ドル)

964,0

809,0

-16%

店舗数

403

488

 

商業面積(平方メートル)

157 514

191 916

22%

出典:ディクシーグループのデータ、FINAMの計算

 FINAMは、ディクシーグループが発表した営業実績を中立的に評価する。補足事項として、同社は、2009年上半期における既存店の売上高を発表したが、それは、業種平均を下回るものであった。2007年1月1日までに開設された既存店の売上高は2.2%減少した。これは、主に、来店者数が7%以上落ち込んだためである。参考までに、当該期、マグニトの既存店の売上高は、ルーブル換算で10%以上伸びている。

 FINAMの計算によるディクシーグループ普通株の2009年末時点における目標価格は、現在の株価を100%以上上回る7.2ドル/株(およそ221ルーブル)。

《ディクシーグループの会社概要》
ロシア有数の食品・日用品小売会社。ロシアの3連邦管区において事業を展開。8つのハイパーマーケット、7つのスーパーマーケットを含め、400店舗を保有している。

時価総額:1億7500万ドル

普通株の株価:3.5ドル/株(およそ108ルーブル)
週間変化率:0.9%
月間変化率:-12.5%
年間変化率:-74.6%

2009727DIXY.gif

2009_07_29L


 

 

マグニト(MGNT)、2009年上半期の営業実績を発表

 マグニトが発表した2009年上半期の営業実績には、特に目新しいものがなかった。同社は、積極的に新規店舗を開設しており、ルーブル建ての増収率は33%と高水準を維持している。

 マグニトは2009年上半期の営業実績を発表した。同社は積極的に店舗の増設を図っている。当該期、総店舗数は226店となった。これによって、ルーブル建ての増収率は33%以上の高水準を維持している。

表:マグニトの主要財務指標

指標

2008年上期

2009年上期

変化

売上高(100万ドル)

2456,9

2372,7

-3,4%

売上高(100万ルーブル)

58828,9

78461,1

33,4%

総店舗数

2321

2808

 

店舗開設数

124

226

 

商業面積(平方メートル)

714,6

905,2

26,7%

出典:マグニトのデータ、FINAMの計算

 FINAMは、マグニトの上半期営業実績をポジティブに評価する。しかし、営業実績が好調であることは予測されていたため、同社株価に対する影響は期待できない。2009年第1四半期、同社の来店者数は減少を示したが(0.8%減)、第2四半期の来店者数は増加している(0.37%増)。

 FINAMは、引き続き、マグニト株に対する長期的評価をポジティブで据え置く。

 FINAMの計算によるマグニト普通株の2009年末時点における目標価格は、現在の市場株価を21%上回る41.7ドル/株(およそ1355ルーブル)

《マグニトの会社概要》
ロシア大手食品・日用品小売会社。国内630都市に2000以上の店舗を保有。南部・中央・沿ヴォルガ連邦管区において事業を展開。7つの配給センターを含む自社物流システムを持つ。

時価総額:24億8400万ドル

普通株の株価:34.5ドル/株(およそ1023ルーブル)
週間変化率:-4.2%
月間変化率:-7.9%
年間変化率:-28.5%

20090715MGNT.gif

2009_07_16L


 


 

セジモイ・コンチネント(SCON)、2009年上半期の営業実績を発表

 セジモイ・コンチネントの増収率は低迷しており、新規店舗の開設もなかった。同社は、同業他社に大きく遅れを取っており、債務負担も高い。従って、同社株価がネガティブな影響を受ける可能性もある。

 セジモイ・コンチネントは、2009年上半期の営業実績を発表した。同社の増収率は、引き続き、同業他社と比較して低い水準にある。ルーブル建ての増収率は13%相当であった。新規店舗の開設がなかったことが、増収率が低い水準に止まった要因であると考えられる。

表:セジモイ・コンチネントの主要財務指標

指標

2008年上期

2009年上期

変化

売上高(付加価値税を含む)(100万ルーブル)

21063

23753

13%

売上高(付加価値税を含む)(100万ドル)

881

714

-19%

総店舗数

137

140

 

商業面積(平方メートル)

168

177

5%

出典:同社のデータ、FINAMの計算

 しかし、第2四半期には、既存店における来店者数が好調に推移し(6.4%増)、上半期としての来店者数も1.7%増となった。しかし、既存店における売上高は低迷している(4.8%増)。

 FINAMの計算によるセジモイ・コンチネント普通株の目標適正価格は、現在の市場株価を10%下回る6ドル/株(およそ195ルーブル)。

《セジモイ・コンチネントの会社概要》
ロシア大手食品・日用品小売会社。2007年末で、127店舗を保有している。モスクワとカリーニングラードを中心に事業を展開。2004年、食品・日用品小売会社の中で、最初にIPOを実施した。

時価総額:4億8300万ドル

普通株の株価:6.44ドル/株(およそ209ルーブル)
週間変化率:-16%
月間変化率:-31.1%
年間変化率:-75.3%

20090715SCON.gif

2009_07_16L


 

 


エムビデオ(MVID)、2009年上半期の営業実績を発表

 FINAMは、ファンダメンタルズの観点からすると、エムビデオは有望であると考えているが、2009年第2四半期には、既存店ベースでの売上高が減少し、上半期としての決算も不調であったため、短期的に、同社株価は下落する可能性があると考える。

 エムビデオは、2009年第2四半期、及び、上半期の営業実績を発表した。第2四半期の業績は、前期の業績を下回る結果となった。同社広報によると、第2四半期におけるルーブル建ての売上高は7%減となった。また、新規店舗の売上高によって、既存店ベースでの減収を補う形となったが、これを勘案しない既存店ベースのみの売上高は、20%以上減少した。

 エムビデオは、負債比率の最適化を実施し(負債は前年比61%減)、新規店舗の開設数も高水準を維持してはいる。しかし、2009年上半期の営業実績は、投資家にネガティブ視される可能性がある。同社の営業実績には、実質国民所得の低下により、食品以外の消費需要が低迷していることが反映したと言えるだろう。FINAMは、2009年上半期決算も不調に終わるものと予測する。

 FINAMの計算によるエムビデオ普通株の2009年末時点における目標適正価格は4.3ドル/株(およそ142ルーブル)。目標適正株価までの予想株価上昇率は100%。FINAMは、ファンダメンタルズの観点からすると、エムビデオ株は有望であると考えるが、短期的には、業種別平均を下回る値動きになるだろうと予測する。

《エムビデオの会社概要》
エムビデオは、ロシアにおける電気機器・家電製品の小売販売事業者部門を代表する企業である。1993年に同社初の店舗をモスクワ都市部に開店した。2008年末時点では、157店舗がロシア64都市に展開されている他、インターネット店舗もある。また、同社は、他の小売販売事業者に対する電気機器・家電製品の卸売も行っている。
M.Videoは、オーディオ機器、デジタル製品、大小家電製品、メディア用品、娯楽家電、付属品等、およそ2万種類の製品を提供している。同社は、有名ブランド製品の他、自社ブランド製品も扱っており、統一規格、並びに、専用デザインコンセプトを備えている。

時価総額:3億1451万3276.7ドル

普通株の株価:2.1ドル/株(およそ69ルーブル)
週間変化率:-3.7%
月間変化率:-10.6%
年間変化率:-73.5%

20090714MVIO.gif

2009_07_15L


 



 

マグニト(MGNT)、株式発行による資金調達を計画

 マグニト株は、現在適正価格水準で取引されているが、株式発行による資金調達の計画があり、同社株に対する投資需要が増す可能性があるとFINAMでは考える。また、2009年第1四半期決算の発表も控えており、恐らく、好調と期待される。

 コメルサント紙によると、マグニトは、今秋、ロシア、及び、ロンドンでの株式発行による資金調達を計画している。株式発行の幹事となるのは、VTBキャピタル、及び、モルガン・スタンレー。マグニトが計画している新株発行の規模は定款資本の約10%である。現在のところ、詳細については明らかにされていないが、現在の市場価格からすると、3億1000万ドル相当の規模になると想定される。

 今回のニュースは、マグニト株の好材料になるものと考える。現在、同社は、債務返済のための資金調達は不必要であり、今回の資金調達は、事業発展に向けた投資計画が目的であると考えられる。同社の債務負担は、小売業界の中でも、非常に低い水準にある(2009年予測EBITDAに対する純負債は1倍以下)。また、新株発行は、ロシア国内外における同社株の流動性向上につながるだろう。

 FINAMは、現在、マグニト株は適正価格水準で取引されていると考える。しかし、新株発行の計画が明らかとなり、2009年第1四半期の決算発表も控えていることから、同社株に対して、投機的需要が増すことも考えられる。

 FINAMの計算によるマグニト普通株の2009年末時点における目標適正価格は43.8ドル/株(およそ1375ルーブル)。目標適正株価までの予想株価上昇率は約17%。

《マグニトの会社概要》
ロシア大手食品・日用品小売会社。国内630都市に2000以上の店舗を保有。南部・中央・沿ヴォルガ連邦管区において事業を展開。7つの配給センターを含む自社物流システムを持つ。

時価総額:26億6400万ドル

普通株の株価:37ドル/株(およそ1161ルーブル)
週間変化率:-1.3%
月間変化率:-4.6%
年間変化率:-24.5%

20090707MGNT.gif

2009_07_08L


 



 

薬局チェーン36.6(APTK)、2009年第1四半期決算を発表

 薬局チェーン36.6の2009年第1四半期決算発表によると、同社の小売販売事業の状況が改善したことを示している。赤字額が縮小し、EBITDAは黒字化した。FINAMは、同社株に対して、今後、投機的関心が増すこともあり得ると考えているが、現在の株価は、すでに適正価格の水準である。

 薬局チェーン36.6は、2009年第1四半期決算を発表した。今回の決算は、売上状況は芳しくないものの、小売販売事業には、若干、好転の兆しが見えた。また、店舗展開の最適化を実施したことによって、総収益率は5%以上向上した。

表:薬局チェーン36.6の主要財務指標(単位:100万ドル)

指標

20081Q

20091Q

20091Q /20081Q

売上高

278

172,8

-37,8%

:小売販売

230,1

141,2

-38,6%

:ヴェロファルム

34,7

26,9

-22,5%

:その他

13,20

4,70

-64,4%

粗利益

84,8

61,3

-27,7%

総収益率

30,5%

35,5%

 

:小売販売

58,1

42,7

-26,5%

:ヴェロファルム

21,8

17,4

-20,2%

:その他

4,90

1,20

-75,5%

EBITDA

-0,8

6,2

 

EBITDA収益率

マイナス

3,6%

 

:小売販売

-11,2

1,1

-109,8%

:ヴェロファルム

9,2

5,8

-37,0%

:その他

1,20

-0,70

-158,3%

純利益

-24,2

-19,1

-21,1%

:小売販売

-31,4

-22,3

-29,0%

:ヴェロファルム

6,3

3,8

-39,7%

:その他

0,90

-0,60

-166,7%

出典:薬局チェーンのデータ、FINAMの計算

 FINAMは、薬局チェーン36.6が発表した決算をポジティブに評価する。同社は、小売販売事業を黒字化することができた。しかし、同社の債務負担は大きく、2008年からほぼ変わっていない。

 FINAMの計算による薬局チェーン36.6普通株の目標適正価格は、現在の市場株価と同等の5.7ドル/株(およそ176ルーブル)。

《薬局チェーン36.6の会社概要》
ロシア大手美容・健康商品小売会社。ロシア国内29地域、90都市において事業を展開。1224店舗を保有。ロシア美容・健康商品取扱企業中、最初にIPOを実施。5年以内に、美容・健康商品小売市場の15%を占める戦略を策定している。

時価総額:5481万5000ドル

普通株の株価:5.77ドル/株(およそ178ルーブル)
週間変化率:-7.2%
月間変化率:-32.3%
年間変化率:-85.4%

20090703APTK.gif

2009_07_06L


 


 

エムビデオ(MVID)、2008年決算は好調

 FINAMは、エムビデオが発表した2008年決算をポジティブに評価する。特に、高い増収率、及び、収益率の向上、負債比率の最適化が評価される。しかし、FINAMは、今回の決算の結果については、すでに現在の株価に織り込まれていると考える。今後、市場が反応するのは、2009年第1四半期の決算発表となるだろう。

 エムビデオは、2008年決算を発表した。新規店舗の開設(2008年には27店舗が開設)、及び、既存店舗の売上増によって、増収率は高水準で維持された。2008年の売上高(ドル建て)は、前年比40%以上増加した。

表:エムビデオの主要財務指標(単位:100万ドル)

指標

2007

2008

2008/2007

売上高

2047,6

2870,9

40,2%

粗利益

468,3

717,9

53,3%

総収益率

22,9%

25,0%

 

営業利益

81,6

107,0

 

営業利益率

4,0%

3,7%

 

EBITDA

102,0

140,7

37,9%

EBITDA収益率

5,0%

4,9%

 

純利益

25,4

49,2

93,5%

純利益率

1,2%

1,7%

 

出典:エムビデオのデータ、FINAMの計算

 全体として、FINAMは、エムビデオの2008年決算をポジティブに評価する。同社は、収益率の向上、及び、負債比率の最適化で成果をあげた。しかし、2008年の決算は、すでに、現在の株価に織り込まれていると考えられる。従って、2009年第1四半期の決算内容によって、市場は動くだろう。エムビデオは、現在、金融危機の影響によって、食料品以外の消費重要が神経質な状態であり、減収リスクを抱えている。第1四半期におけるルーブル建て売上高の伸びは28%に止まっている。

 FINAMは、長期観点から見たエムビデオに対するポジティブな評価を据え置きとする。FINAMの計算によるエムビデオ普通株の2009年末時点における目標適正価格は、現在の株価を90%以上上回る4.3ドル/株(およそ134ルーブル)。

《エムビデオの会社概要》
エムビデオは、ロシアにおける電気機器・家電製品の小売販売事業者部門を代表する企業である。1993年に同社初の店舗をモスクワ都市部に開店した。2008年末時点では、157店舗がロシア64都市に展開されている他、インターネット店舗もある。また、同社は、他の小売販売事業者に対する電気機器・家電製品の卸売も行っている。
エムビデオは、オーディオ機器、デジタル製品、大小家電製品、メディア用品、娯楽家電、付属品等、およそ2万種類の製品を提供している。同社は、有名ブランド製品の他、自社ブランド製品も扱っており、統一規格、並びに、専用デザインコンセプトを備えている。

時価総額:3億3548万828.48ドル

普通株の株価:2.24ドル/株(およそ69ルーブル)
週間変化率:-1.5%
月間変化率:-0.7%
年間変化率:-71.7%

20090702MVID.gif

2009_07_03L